映画「愛にイナズマ」を観ました。
私の予想以上に面白くて、とてもいい映画でした。
展開が読めないカオスな感じがあるのに、きちんと最後は腹落ちするような終わり方で、観ていてすごく面白かったからです。
愛に溢れた作品に「良い映画を観た〜」という気分になれました。
この記事では詳しい感想や評価について紹介しています。（大きなネタバレはなるべくしないように書いています。）
作品情報
あらすじ
２６歳の折村花子は、幼い頃からの夢だった自分の家族の物語を撮った映画で監督デビューが叶いそうだ。助監督からの嫌がらせに怒りを堪えながらも、偶然バーで出会った空気の読めない魅力的な男性、鶴正夫と出会い惹かれる。花子の人生が動き出したと思った矢先、映画プロデューサーに嘘をつかれ、花子は全てを失ってしまう。けれども花子はめげずに、実際の花子の家族に１０年ぶりに会いに行く。そこで父が家族に隠していた秘密を知ることになる花子。長男と次男とも会い、久しぶりに集合した家族だったが、思わぬ展開が待っていた。
キャスト
監督・脚本 石井裕也
主演者 松岡茉優（折村花子役） 窪田正孝（鶴正夫役）佐藤浩市（折村治役） 池松壮亮（折村誠一役）若葉竜也（折村雄二役） 仲野太賀（落合役） 趣里（携帯ショップの店員役） 高良健吾（ホテルの社長役） MEGUMI（原役） 三浦貴大（荒川役）
鶴見辰吾（佐々木智夫役） 北村有起哉（配送会社の社長役）
主題歌 エレファントカシマシ「ココロのままに」主題歌／挿入歌
感想
感想は、私の予想以上に面白い映画で、とても良い映画に出逢わせてもらったなと思いました。
特に、ストーリーの後半部分である花子が１０年ぶりに家族と再会したところから一気に話が面白くなりました。
花子の家族っていうのが、少し変わっているんですよね。父は嘘を隠しているし、長男は口がうまい男で、次男は不思議さがあるような人たちです。
さらに花子は家族の前では口が悪くなるらしく、家族シーンでは口喧嘩がたくさんあってそれもコミカルで面白かったです。
感情を爆発させてしまう花子の様子を観ながら、「家族の前ってこういう剥き出しの感情が出てしまうものなんだよな〜」と私は思いました。
家族の前だから自分を解放できてダメなところも見せれたり、逆に家族だから知られたくないことや嘘をつくこともあるんですよね。
前半は、コロナ禍でマスクのもとで皆、本心を隠し生きていく辛さを描きながら、後半では抑圧された感情を晒していくような作りが面白かったです。
あれよ、あれよ、と作品に引き込まれ、くすりと笑える部分も楽しみながら、最後は気づいたら私は泣いてました。
そうだよね、愛に理由なんていらないよね、というのが私が映画を観てすごく共感した内容です。
今回の俳優陣、どなたも素敵でした。佐藤浩市さんは父親役ですごくよかったです。
松岡茉優さんは、私は映画「劇場」を観てからファンになったのですが、今回の映画ではいろんな表情が出てくるのでとても魅力的でした。
そいて、窪田正孝さんもすごくよかったです。特に、最後のシーンはぜひ観て欲しい！
あの目、目だけ全てを語っちゃう役者さんなんだなと思いました。
俳優陣の演技と脚本といい、ほんとに良い映画だったな〜と心から思いました。
